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祈っている

藤森優希

祈っている。
鈍色の雲の先に、この詩が届くことを。
祈っている。
晴天の青の向こうで、この詩が紡がれることを。

祈っている。
色も華やぎも失った水平線が、いつかまた眩しい恵みのひかりとなることを。
祈っている。
積まれているだけの瓦礫が、やがてまた声の集まるビルとなることを。
祈っている。
根元から折れた大木が、新しい芽吹を育てることを。
祈っている。
大雨に散って落ちた葉や枝が、鮮やかな虹を連れてくることを。
祈っている。
凪を駆け巡る鳥が、果てしない永遠の憧れにたどり着くことを。
祈っている。
自由と遊び回る風が、月下美人のひらく香りを奏でることを。

祈っている。
立ち尽くしながら、見知らぬ故郷に降る星々のことを。
祈っている。
喧騒のなかにある、確かな静寂のことを。
祈っている。
静謐のなかにある、蠢く気配のことを。
祈っている。
夢が現実の刃として喉元を掻き切るとき、新しい夢の灯火が宿ることを。
祈っている。
眠っている人々の心が、どこかで新しい朝を迎えることを。
祈っている。
街に溢れる様々な歌が、昨日までのように今日も夕焼けに溶けていくことを。

祈っている。
私が生まれる前に消えていったたくさんの命が、煌めきながら燃え盛ることを。
祈っている。
浅はかと知りながら、言葉にすることでしかできない祈りのことを。
祈っている。
私たちもまた、祈られていることを。
祈っている。

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warming up

​芸術文化振興NPO準備委員会
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