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あるく

東錦

前を見て
黙ってそれぞれに歩く

春の風のなか
ふくらはぎに力をいれて
一歩ずつ

強烈な日射しに
視界は薄い線になる
黒い自分の影を踏む

踏み固められた落ち葉が香る
親戚にも見える知らない人たち

寒風に目を閉じ鼻水をすする
老人をゆっくり追い抜いていく

海と空しかない
冷たい手すりを握る
残された松の木に
何人も向かっていく

後ろから老人が追いつく
黙って海を見つめる

次々に人が歩いてきて
また帰っていく

1s

warming up

​芸術文化振興NPO準備委員会
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